4月19日。光。

食事を頂きながらアドバイスを頂く。
相手の頷きにひたすら現状を口角泡飛ばしまくりたてる。
指摘される。やはりそうだ。
常に感じ常に心に抱いていたその内容。
その色を今鮮やかに目に前に映し出してくれる。

それは販売力。零細ものづくり野郎集団に欠けているもの。
販売する力。売る力。
零細ものづくりだとて売れなきゃそれでお陀仏。
ではどうすれば良いのか。一体どうやって販売力を付ければよいのか。
それが最も大きなテーマだ。それこそが今回申請する内容なのだ。
纏めて頂ける。後は任しておけとの返事に即座に頷く。

これだけは聞いておかねばならない。
誰にでも質問する内容。この方にも確認しておかねばならない。
今後この日本国のものづくりはどうなのかと。
ものづくりと言う商売でこの日本国で今後飯が食っていけるのかと。

やはり答えは考え通り。この方も他の方と同じ内容を語る。

海外だ。日本国内は衰退の一歩。海外工場移転。既に輸入品だらけ。
国内でものづくり商売なんぞ出来るはずもない。
でも。海外だと言われても。どうすればいいのか一体。
一体どうすれば良いの言うのか。

だから頼る。藁にもすがるつもりで頼っている。
この方にもお世話になるつもりだ。
理由は簡単だ。零細町工場であればなおさらだ。
ただだからだ。無料であれば即座に納得できる。
公の機関を利用させてもらわなくてどうする。
血税を払っている。存分に活用させて頂く。

食事を終え立ちあがると指摘される。
体持つかと。顔つきで分かるのか。
どんなに笑顔と言う覆面で隠していたとしても分かると言うのか。
これからも体力勝負だと。へこたれてどうすると。

休みなしの長時間労働
今後も続けなければならないのは十二分に分かっている。

ノートパソコン入りのバックを右肩に担ぎ颯爽と徒歩で会社事務所まで戻る。
さあっつ。次なる難問だ。いつだってすんなりと事が運ぶなんてことはない。
何かある。何かが起こる。
何時だって不安と心配で身が潰されそうだ。


ご来社だ。プラントの打ち合わせ。足を運んで頂く。商談する。
聞く。必ず聞く。いや聞かねばならない。
国内のものづくりはどうなるのかと。
やはり回答は同じ。今後なおさら真っ暗闇だと。
海外だ。但し、中国だけはやめとけと。
真似される。お金が入って来ない。

国内は暗闇で一体どうすれば良いのと言うのか。
一人くらい今後国内は輝きに満ちていると答えを出してくれても良いではないか。

その方が事務所を出た後思わず応接ソファーに座りこむ。
全身から力が抜ける。しばらくそのままだ。
そこから立ち上がるまで結構な時間が経過する。

電話口に急ぐ。口を開く。
プレゼン資料作成が期限までに間に合いません。と。
はい。いいですよと二つ返事。
受話器を置きしばらく動かずそのままだ。

時間の猶予が出来た。書くのだ。書かねばならないのだ。
このプレゼン資料はものづくり暗闇を切り開き眩い光で満ち溢れた内容にせねばならないのだ。

それでは股です。


1)失敗:感情が先に立つ。
2)感動:あの職人が了解した。
3)目標:プレゼン資料完成。