2011.6.2 六角形状の回転式トロンメル選別機は選別能力が優れています。

昨日の続きでコンクリート骨材について詳しく書くと先ず

  • 天然骨材
  • 人工骨材
  • 再生骨材

の3種類に区分されます。最近は環境保全からリサイクル品としてコンクリートを破砕し製造された再生骨材を循環形社会構築のため推奨している自治体もあります。
又、砂、砂利も区別され

  • 粗骨材(そこつざい):重量の85%以上が5mm以上。砂利を呼ばれる。砂利は英語でgravelなのでGが記号として使用される。
  • 細骨材(さいこつざい):重量の85%以上が5mm以下。但し、10mmふるいを通過したもの。砂と呼ばれる。砂は英語表記でsandなのでSが記号で使用される。

今回弊社装置で作り出そうとしているのが天然骨材である川砂です。
その天然骨材の種類は3つあります。

ところが現在その川砂はあまり使用されていません。過去日本では最も多く利用されていたのですが乱掘等により採取が厳しく規制されています。
弊社所在している九州は福岡でも使用されている砂は海砂です。ご存知の通り海砂は海底から採掘したものです。川砂や山砂に比べて密度が小さく、貝殻を含んでいるものもありますが、その量が少なければ品質に影響はないと言う事で現在盛んに使われています。海砂は塩分は含みますがきちんと洗浄され塩害対策は施されています。ところが100%塩分が除去されているかと言うとそうとは言い切れない面もあります。それは鉄筋コンクリート内での鉄筋への赤錆の影響が全くないとは言えないのではないでしょうか。
さて、川砂は価格が高いとされ主に中国からも輸入されています。

塩分の影響を考えると川砂の方が良いのですが最近利用されていないため実績が無い。そして価格は高いとの認識深く浸透しているためなかなか利用されていないのが実情です。又、山砂もあるのですがトラック輸送のコスト、山の新規の採掘権取得が困難との理由からその採掘場近くでは使用されていますが、遠く離れ海砂の方が安価であれば自ずと使用される砂の種類が決まります。

今回の装置で生産される川砂は川の環境保全、洪水防止の観点により川底を掬う浚渫工事により出される砂のリサイクル使用が目的です。従来より建設現場での埋め戻し材等あるいは埋め立て用として利用されていますが、それをコンクリート骨材としての利用を図るのが目的です。
このお客様は金額は海砂と同金額あるいはそれ以下で塩害の影響が無いと言う事で積極的に売り込んでおられます。

浚渫で出された大量の土砂を選別し製品化するのが弊社で現在製作中の砂選別装置です。装置名の通り主目的は選別つまりふるう事です。つまりふるう機器がメインとなります。
そのふるい機ですが大きく2種類があります。

  • 振動式ふるい機
  • 回転式ふるい機

振動式ふるい機はその名の通り振動によりふるい選別をするのですが既にこのお客様には使用頂いています。
今回は振動式以上にふるう能力を求められ回転式振い機を製作し納入稼働させる予定です。
この回転式振い機はトロンメルとも呼ばれ通常円筒形の大きな筒に網目状の物を取り付けそれが回転することにより選別を行います。
ところが弊社製品は円筒形ではなく六角形をしており、選別用の網もパンチングメタルを使用し網目の取替も非常に楽です。既に過去納入させて頂き実際稼働しておりますがいずれのお客様からも好評頂いております。弊社から申し上げにくいのですが円筒形以上に六角形状の方がより選別能力が高いようです。

過去製作、納品し稼働している六角形状の回転式トロンメル選別機の動画を下記に掲載します。どうぞご参考にされて下さい。

それでは股です。


【六角形トロンメル選別機。現地試運転開始。2009.5.9】

【六角形トロンメル選別機稼動中。2007.7.8】


参考サイト

浚渫 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%9A%E6%B8%AB
骨材 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AA%A8%E6%9D%90
コンクリートの世界 http://concrete-wold.com/ 




動画【頑固親父の雑誌掲載を確認した記念日。 2011.6.1】


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